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日本語は正しく使うよりも、相手に理解してもらうことが大切

「メールの日本語が難しすぎてよく理解できない」
「観光案内や、お店の注意書きが難しい」
「子どもが学校からもらってくるプリントの日本語がよくわからない」

普段の生活の中や仕事をしていて似たような経験はないでしょうか。外国語と同じように日本語にも話し言葉と書き言葉があります。
相手の顔が見える状態でコミュニケーションをとれば、簡単な言葉で言い直したり、別の表現に変えたりすることで、相手が理解したかどうかを確認できます。

ただ、書面やプリントなどの書き言葉の場合、伝える情報が一方通行になり、相手が理解したかどうかを確認できませんよね。
今回の記事は相手に伝わりやすくなる「やさしい日本語」をテーマに紹介します。

「やさしい日本語」を学べる機会がほとんどない

この記事をすらすらと読める在留外国人の人であれば、日本語能力は問題ないと思いますが、あらためて身の回りを見ていると「やさしい日本語」をあまり見かけない気がします。

前回の記事で「日本語は難しい」と紹介しましたが、日本語でのコミュニケーションで謙譲語や丁寧語を正しく使うことよりも大切なことがあります。

それが「やさしい日本語で伝えること」です。
では、どうすれば「やさしい日本語」を話せる(書ける)ようになるのでしょうか。

「やさしい日本語」とは?

そもそもやさしい日本語とはどのような日本語を指すのでしょうか。文化庁が2020年8月に発行した「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」によると、やさしい日本語とは難しい言葉を言い換えるなど、相手に配慮したわかりやすい日本語とされています。

つまり、どんな相手にでも伝えたいことが正しく伝わる日本語です。
「やさしい日本語」の有用性が叫ばれ始めたのは、震災時の情報の伝わりにくさだとされています。
やさしい日本語に変えることで、今まで伝わらなかった情報を正しく相手に理解してもらえます。

やさしい日本語

「やさしい日本語」にするために気を付けるポイントとは?

「やさしい日本語」といっても普通の日本語と何が違うのか疑問に思う人もいるでしょう。やさしい日本語を話す(書く)ときに気を付けるポイントは「相手への配慮」です。具体的には、

● 簡単な言葉に言い換える(書き換える)
● ひらがな・カタカナ・漢字の配分に気を付ける
● 難しい漢字をできるだけ使用しない
● 一文を短くする
● 外来語を多用しない
● 伝えたいことを先に話す(書く)
● 「いつ・どこ・だれ」などの5W1Hの情報を盛り込む
● 文章で難しければ、イラストや写真などを使う

これらのポイントに気を付ければ、相手に伝わりやすい文章になります。

「やさしい日本語」にするために便利なツールを紹介

相手に配慮すると言っても、自分が話したり書いたりしている文章が相手にとって簡単なのか難しいのか、なかなか客観的に判断できませんよね。

そこで、先ほど紹介したガイドラインにも載っているツールを紹介します。

「やんしす」
パソコンにダウンロードして使います。やさしい日本語かどうか判断したい文章を入力すれば、ソフトが難しい漢字を判別し、結果を教えてくれます。

「やさにちチェッカー」
このソフトはブラウザを起動させて文章を入力します。ダウンロードを必要としないため、手軽に利用できますね。

ちなみにこの記事の冒頭部分をチェックしてみましたが、判定結果は「C(普通)」でした。できるだけ意識していても日本語って難しいですね。

日本語は正しく使うよりも、相手に理解してもらうことが大切

「リーディング チュウ太」
このサイトもブラウザで起動させて文章を入力すれば、文章の難易度を日本語能力試験に出てくる基準で判断できます。単語の意味を多国語で確認できますので、辞書のような使い方もできるようになっています。

まとめ:一方通行のコミュニケーションだからこそ大切にしたい「やさしい日本語」

「もっと表現豊かな文章を書きたい」
「下手な文章だと周りから思われたくない」

文章を書くことに対して変に気構えてしまう人が多い気がします。特に日本人は「二重否定」やあいまいな表現を好む傾向にあります。

いまの社会では相手の顔が見えないメールやLINE(ライン)での一方的なコミュニケーション手段が増えました。

相手が理解したかどうか確認できないからこそ、「やさしい日本語」を使うことを意識していきたいですね。