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大丈夫です”、ってどっちの意味?

白黒はっきりつけた答えよりも、グレーゾーンの答え方が多いのが日本語。相手を傷つけないために柔らかな表現にしているのですが、受け取る側としては本当の意味をとらえるのが難しいですよね。

その中でも特に難しいのが「大丈夫です」の意味。この一言で肯定にも否定にも理解できるので、よけいに理解が難しいわけです。

中国に着いたばかりの時、特に“否定形の大丈夫”に相当する中国語が見つからず、中国人のお友達との間で理解の差が出てきてしまうことがありました。
「你需要这个吗?」と聞かれて「没问题」と答えたら、「什么没问题?」ともっともな質問をされたわけです。

今回は、外国の人にとっても日本人にとってもかなりハードルが高い「大丈夫です」の使い方、理解の仕方をご紹介します。

「大丈夫です」がカバーする範囲は広い

「大丈夫」を「問題ありません(没问题)」の意味だけでとらえていると、混乱が起きやすいかもしれません。

ほかにも「けっこうです(没事,不用)」の意味合いがあります。よく意味を取り違えやすいのがこちらの用法だと思います。断っているのか、それとも問題ないから大丈夫なのか…。

ここからは実際の例文を見ていきましょう。

大丈夫です”、ってどっちの意味?

誘いに対して「大丈夫です」はどっち?

日常でよく出てくるのが誘われたときに使う「大丈夫です」。分析してみたところ、何を聞かれているかによって違いが出てくる気がします。

例えば「明日は予定ある?」と聞かれた場合、「大丈夫です」と答えたらそれは予定が無いことを期待されて聞かれている、ということを踏まえて「大丈夫です(問題ありません)、予定はありません」の意味になることが多いです。

「明日飲み会があるんだけど来る?」と聞かれた場合、「大丈夫です」と答えたらそれは「けっこうです」の意味で使う人が多いでしょう。

もしこれが「明日飲み会があるんだけど、来られそう?」と聞かれたなら「大丈夫です」は「問題ありません」の意味になるでしょう。

こうして見てみると、するかしないかを聞かれている時に「大丈夫です」で答えると否定を意味することが多く、可能か不可能かを聞かれて「大丈夫です」と答える時には肯定を意味することが多いと分かりますね。(自分でも混乱してきました…)

最近よくあるコンビニでのやりとりは?

ビニール袋が有料になってから「レジ袋はどうされますか?」と聞かれることが増えましたよね。この場合は「大丈夫です」とこたえると「けっこうです」の否定の意味になります。

なかなか理解が難しい日本語なので、正式なビジネスの場で使うことはおすすめしません。日常生活で自分が「大丈夫です」を使って答える時には、「大丈夫です。必要ありません。」などとさらに一言加えると誤解を避けることができますよ。