関東地方でも梅雨明けが発表されましたね。つい先日、梅雨入りが発表されたと思ったら、もう梅雨明けです。それもそのはず、関東甲信地方では観測史上でもっとも早い梅雨明けとなったようです。
私が住んでいる東海地方でも13日間という2週間に満たない過去最短となる梅雨の期間を記録しました。梅雨の時期になるといろいろと記憶が思い起こされるのは私だけでしょうか?
今回は「梅雨」に関する日本語をテーマにしたので紹介します。
「梅雨」は雨が多くジメジメした憂鬱な季節?
みなさんは「梅雨」の季節は好きでしょうか?
それとも嫌いでしょうか?
「梅雨」は毎日のように雨が降り、洗濯物は仕方なく室内干し、外出のときも荷物が多くなり、外で遊べない。そんな気持ちを抱き、「梅雨」に対してネガティブなイメージを持っている人は少なくないでしょう。
ただ、私は梅雨の季節が好きです。たった2週間足らずで梅雨明けの発表を聞いて、正直なところ残念な気持ちを拭えません。
「梅雨」の語源は中国から伝わってきた?
そもそも「梅雨」の語源はどこから来たのでしょうか。「梅雨(ばいう)」という言葉は平安時代に中国から日本へ伝わって来たと言われています。
もともとは「黴雨(ばいう)」と呼ばれていたそうですが、「黴(かび)」の雨だとあまりにイメージが悪いということで、同じ「ばい」と読む「梅」の字が使われたという説があります。
その後、江戸時代には「つゆ」と呼ばれるようになりました。
いろいろな言葉がある梅雨の時期
「梅雨」の季節を表す言葉にはいろいろな言葉があります。
本格的な梅雨に入る前のぐずついた天気は「走り梅雨」や「梅雨の走り」と呼ばれています。梅雨に入れば「入梅」、「梅雨入り」と耳にし、梅雨の合間に晴れ間が見えれば「五月晴れ」、「梅雨晴れ」などの言葉が使われます。激しい雨がザーッと降れば「男梅雨」、しとしと雨が続けば「女梅雨」なんて呼び方もあります。
今年は梅雨の期間も短く、降水量も少なかったので「空梅雨」と言えそうですね。平年であれば7月19日頃に梅雨明けが発表されるので、7月の初旬になったら「戻り梅雨」を予想する声もありますね。
新暦では梅雨の期間に七夕を迎えますが、七夕に降る雨の事を「洒涙雨(さいるいう)」と呼ぶようです。言葉の意味を調べるだけでも織姫と彦星の心情を想像できるのではないでしょうか。
梅雨の時期を表す「季語」も豊富
私自身は「短歌・俳句」などをたしなみませんが、梅雨の時期に使われる季語も日本語の中には多くあります。
灰色に染まった雨雲の多い空を見れば「梅雨空」
梅雨の時期に梅雨空を南から吹く風があれば「黒南風(くろはえ)」
梅雨の時期に雷が鳴れば「梅雨雷(つゆかみなり)」
雨が降り出すと鳴き始める「雨蛙(アマガエル)」
「紫陽花(アジサイ)」の葉で一休みする「蝸牛(かたつむり)」
これらのように「梅雨」と一言で表しても、日本語には様々な季語が存在します。日常の中で目にするひとつひとつの情景から、昔の記憶が呼び起こされる人も多いのではないでしょうか。
「今年は水不足で酷暑?」梅雨が終われば夏本番の到来
2022年の梅雨は駆け足で過ぎ去っていきました。もう少し梅雨の時期をゆっくりと楽しみたかったのですが、あっという間に過ぎ去った梅雨もそれはそれでいい思い出になるでしょう。
ジメジメとした「梅雨」の季節も、言葉が変わるだけでその季節から感じられる印象ががらりと変わりますね。
さて、梅雨が明ければ夏本番の到来です。今年の夏は例年以上の「酷暑」が予想されています。また、短い期間しかなかった梅雨の影響で水不足に陥る懸念も心配されています。
読者のみなさんも体調を含めて備えをしっかりと準備して、これから本番を迎える夏を楽しんでください!
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